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調光レンズとは?

サングラスはまぶしいところでは視界を確保するという意味において大変役に立ちますが、暗いところでは逆に視界の妨げになります。そのため、周囲の明暗によって、サングラスは掛けたり外したりが必要になります。ところが近視や乱視、遠視などがあり、正視ではない方だと「掛け外し」ではなく「掛け替え」が必要になり、フレームを2本持ち歩く事になってしまいます。大変煩わしいですよね。
 そんな問題を解決してくれるのが、調光レンズです。
 紫外線に反応しカラー濃度が変化することで、サングラスを持ち歩くことなく、いわゆる「掛けっぱなし」を可能にしました。

 そんな便利な調光レンズですが、近年、技術開発が進み更なる進化をとげた調光レンズがアメリカで開発されました。

 紫外線のみならず、目に見える光にも反応してカラー濃度を変化してくれる新しい機能を備えたレンズが登場したのです。

可視光線調光レンズという名前を知っていますか?
今までの日本には無かった、アメリカ生まれの最新の調光レンズです。

 通常の調光レンズが紫外線のみに反応して変色するのに対し、可視光線調光レンズは紫外線に対してだけではなく、その名の通り可視光線(目に感じる光)にも反応してカラー濃度が変化する新しいレンズ。

 大昔ならば紫外線を防ぐためには、カラー濃度を高めたサングラスを掛ける必要がありましたが、現在のサングラスや調光レンズにはUV400カットやUV420カット機能がカラー濃度に関係なく、標準で搭載されているものがほとんどですので、紫外線を可視光線透過率(カラー濃度)で防ぐ必要は無くなってきました。つまり現在の調光レンズの目的は体感的なまぶしさそのものを防ぐためにあります。そのため、カラー濃度が変化する基準が紫外線であるよりも、可視光線(目に感じる光)の強さに合わせて濃くなるほうがシーンに合わせて、より効果的にまぶしさを防いでくれるというわけです。

 

おすすめの場面

可視光調光レンズが特にその力を発揮してくれるのが、夏場の車内です。

 最近のクルマはフロントガラスやサイドガラスなど、すべてUVカットガラスが主流になっており、ドライバーがまぶしい状況でも紫外線はカットされているため、通常の調光レンズではカラー濃度の変化が望めないのです(それでも何故か少し色はつくのですが)。そんな時、最新の可視光線調光レンズなら可視光線にも反応できるので、中程度(50%程度)の濃度まで濃くすることができます。これは通常の調光レンズが紫外線に反応するのに対し、可視光線調光レンズが紫外線と可視光線のふたつに反応することで紫外線が無い空間でも変化できる。その利点が生かされている一番の成果ではないかと思います。
 次に、真夏の炎天下の屋外です。
 従来の調光レンズにとって、真夏の日差しが直接レンズに当たる状況というのは、実は能力を発揮しづらいシチュエーションでした。
「えっ?調光レンズってそういうときに使うためにあるんじゃないの?」
 その通りです。その通りなのですが、実は調光レンズはレンズが熱をもってしまうとカラー濃度を高める能力が低下するという特性があります。
 この事については以前から改善の必要があるとしてきました。
現在、研究開発が進んだ最新の可視光線調光レンズならその部分についても改良がなされており、従来の調光レンズよりも10%から15%程度濃い目の着色が実現しました。濃くなって欲しいときにしっかり濃くなってくれる。可視光線調光レンズは従来の調光レンズよりもサングラスとしての能力をさらに高めたレンズなのです。

 

画像はイメージ

調光レンズは科学のちから
 調光レンズはすべてフォトクロミック分子の構造変化により色が濃くなります。紫外線の影響による分子の化学反応なんですね。
 最新の可視光線調光レンズは、この分子配列の効率をさらに高める研究が進み、スムーズに濃度を変えられるよう設計されています。そのおかげで調光レンズが苦手とされる高温の状況においても、前世代の調光レンズよりも1割程、高い濃度を実現できるのです。

 さらに可視光線調光レンズにおいては、紫外線と自然光(可視光、白色光など)のいずれにも反応する特殊なフォトクロミック染料を使用することによって紫外線の届かないエリアにおいてもレンズ濃度を高めることに成功しました。

 調光レンズは通常レンズより少し高価ですが、何気なく掛けているその調光レンズには、日々、私たちが視認できないほどの小さな分子レベルでの化学変化が起きているのだと考えていただけると、その凄さがご理解いただけるのではないでしょうか?

 

ご注意点

 優れた能力を持った調光レンズですが、その特性上いくつかご注意点がございます。

・調光レンズは色の変化には相応の時間が掛かります。最新の可視光線調光レンズで改善されたとはいっても極端に変色スピードが向上したわけではありません。トンネル内や屋内駐車場などの暗い場所や、夕暮れ時の運転で突然日陰に入った時などは視界が悪くなり非常に危険です。こういった場所や時間帯ではご使用なさらないでください。
・調光レンズは紫外線等の影響を受けて徐々に経年劣化し、色が戻らなくなってきたり、濃度の低下や色調の変化が表れてきます。さらに種類によってはレンズ表面のコーティングのキズが劣化を促進させる場合がありますので、お取り扱いには充分にご注意ください。
・調光レンズは温度の変化が影響するレンズです。レンズの温度が低いと濃くなりやすく、逆に温度が高いと色が抜けやすくなります。最新の可視光線調光レンズは扱いやすく改善されていますが、この特性は調光レンズ全般の基本事項としてご理解ください。

・可視光線調光レンズは通常の調光レンズと違い、室内でも染まります。可視光線すべてに反応しますので人工光にも反応するためです(5%程度)。そのため通常の調光レンズのように無色透明になる機会は少なく、意識しないうちにカラー濃度が変化する可能性がありますので、ビジネスシーンや写真撮影時等はご注意くださいますようお願いいたします(ただ、淡く染まることでモニターの光から眼を守るという可能性もあるとされています)。

 

 

まとめ

昨今の温暖化やオゾン層の破壊などに伴い、私たちは眼に対しても日焼け対策を徹底していかなくてはなりません。健康な視覚の維持のためには紫外線と可視光線から眼を守ることが大切です。

紫外線は白内障や紫外線結膜炎(眼の日焼け)などの元凶です。紫外線ダメージは一生蓄積されていきますので、肌と同様に守っていく必要があります。
 また可視光線は、眼の疲れにつながります。光があってこその視界と言えますが、強すぎる光は眩しくて眼の負担になりますし、逆に弱すぎる光も視界が悪くなり眼の負担になります。その適度な明るさが健康な眼を維持していくためのポイントなのです。
そんな紫外線対策と目の疲れという二つの問題を、同時に解決してくれるレンズが可視光線調光レンズです。

 既存の調光レンズと比べ、高温時の色の変化を改善し、紫外線じゃない自然光にも反応できるようになった可視光線調光レンズは、

・日中、クルマを運転する機会が多い方

・屋外で長時間過ごすことが多い仕事の方

・屋外でアクティブにスポーツされる趣味をお持ちの方

このような方に特におすすめしたいレンズです。

 従来の調光レンズの弱点だった部分を大きく改善し、自然光でも染まることでより扱いやすくなった最新技術の可視光線調光レンズ。
 その効果を実際にご確認いただけるように、メガネのコミヤマにはサンプルレンズを置いてみなさまをお待ちしております。
ぜひ強い日差しの日においでください。
通常の調光レンズと比較していただければ、きっとその性能に驚かれるはずです。
 ぜひ専門のスタッフがいるメガネのコミヤマへご来店ください。

 

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